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99) 笑っちゃうー !! [自伝本『私のこと』]

お客様から見ると カッコ良くも映る美容師さん達だが
これが案外 ドジだったりするのだ。
 
記憶に残るハプニングといえば・・・。
 
ある朝、スタイリストの K さんが 自身のシザーケースを探していた。
ハサミやコーム、その他 自分が使う美容道具を一つにまとめ
専用のケースに入れて ベルトで装着、各自持っている大切な仕事道具だ。
営業後は、いつも 同じところにしまっておくのだが
見当たらないとなると 大変だ。
 
「ねぇ〜、知らない ? 私のシザーケース・・・。」
 
だんだんイラついてきて、後輩のせいにし始めている。
 
「どこいっちゃったんだろうね〜 ? 」 と、私は 飲み物を取ろうと冷蔵庫を開けた。
 
「あっ ! 」
 
彼女のシザーケースが、冷蔵庫の上段に ひょっこり納まっていて
しかも、キンキンに冷えていた。
 
爆笑したのは言うまでもないが、案外 この大切な道具たちは
日によって、いろんな所に置かれるのである。
スタッフと、「さっきのパーマは・・・」 など、おしゃべりしながら
無意識な行動として ベルトを外し、しまい込むのだが
その時、飲み物など飲み終えたタイミングだったりすると
たぶん、冷蔵庫行きにも なりかねない。
シザーケース以外にも、化粧ポーチが冷えていることもあった。
 
笑える話は 冷蔵庫の中だけではない。
ある日、営業後の終礼でのこと・・・。
朝礼・終礼などは、誰が決めたわけでもないのに
なぜか 毎日同じ場所に立ってしまう・・・ 人間の変な心理であるが
私の隣にいつも立つスタイリストの T さんの足元を見ると
左右の靴が違う !!
 
≪あれぇーーーー ?! ≫
 
しかも、明らかに違うデザイン。
本人も 履き心地でわからなかったのだろうか・・・。
さらに、通勤途中や朝礼でも気付かず 営業中も誰一人として見ていなかったのか ?
という時間の経過にも笑わせられる。
大笑いしながら T さんの赤面が なんとも可愛らしかった。
 
だいたい この手のハプニングは、スタイリストに多い話だが
たぶん、頭の中がお忙しい年齢になると 起こり得る笑い話だ。
 
そういう私も、このところ ≪あれ ? なんでこうなってんの ? ≫ とか
≪あれ、どこいったのー ? ≫ みたいな事 よくあるわけです。
 
ただ、無意識な行動による失敗には 場を和ます(なごます)力がある。
案外 これが 人間には必要なのかもしれない、と思うのである。
 
T さんには、ぜひ ハプニング大賞を差し上げたい。
 
 
 


2009年11月17日(火)

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