年表

6) 日本舞踊 [自伝本『私のこと』]

母が習っていた日本舞踊に 私も一緒に通っていた。
当時、母は これ以外にも、華道や歌などのお習い事をしていたが
ものになったのは 踊りぐらいだ。
今でも通っているから ものにならなければ困る。
なんとも高い月謝の数々だ。
 
私も最初は 連れていかれただけだったが、幼いながらも
きれいな手さばきやポーズの決め方に、アドレナリンが出ていたことを覚えている。
この頃から <見て覚える> という手法を身に付けていたのかもしれない。
 
発表会前日の通し稽古の時
とってもトイレに行きたくなったのだが
大人ばかりの緊張感の中で 「トイレ・・・」 の一言が言えなかった。
私の出番になり、緊張感からか 一瞬トイレのことは頭から消えた。
前日の通し稽古としては、完璧な踊りだ と自分で感じていた。
まわりからの拍手もあり、最後のキメのポーズも完璧だ! と
その瞬間、足元が洪水になったのだった。
終ったという安心感が、止めていたバルブを開かせた瞬間だった。
 
踊りが完璧だったことと
拍手が心地良かったことと
私の体が気持ち良かったこと  しか覚えていない。
 
その後、その床や着物は どうなったのだろう・・・。
都合の悪いことは 忘れることが大切だ。
 
 
 

2008年12月02日(火)

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